圓通寺は、安房小湊誕生寺の寶勝院日深上人が当地に閑居を営み寶勝院と称して寛永17年(1640)創建されたお寺です。
圓通寺第三世、顯生院日生上人が小湊誕生寺から祖師日蓮大聖人が作られた三面大黒福寿尊天を遷し、大黒山圓通寺と号しました。
文永元年(1264)に日蓮大聖人が、上総国藻原の御草庵にて「領主、齋藤遠江守兼綱公」(のち出家され常在院日朝上人)の熱心な願いにより、兼綱公42才の厄除の為に、丹精を凝らして彫刻した大黒尊天様です。
その後、小湊誕生寺第十九世、日遵上人が、三面大黒尊天様をお守りし、長らく誕生寺に御奉安されておりましたが、お弟子であった圓通寺第三世、顕勝院日生上人に譲与されました。
顕勝院日生上人が、圓通寺へ入山し、三面大黒尊天様を当地へ御奉安致しました。
かくして、江戸四谷の地に遷座された三面大黒尊天様は「厄難を除きたもうこと顕著なり」と「寺檀はもちろん、真俗の信仰するもの多く」毎月子の日の縁日、甲子の大祭にはたくさんの方々が参拝されました。
明治36年に奉納された「四谷白米商奉納、鈴木熊次郎他九名」の名が連ねられた天水桶は、当時の大黒尊天様への信仰の篤さが窺えます。
日蓮聖人が自ら作られた三面大黒福寿尊天は、文永元年(1264)に聖人が上総国藻原のご草庵にて領主遠江守兼綱公の四十二歳の厄除けの為に丹精を込めて彫刻したものです。
三面に六つの腕があり、三面六臂のお姿をされています。法華経の巻物、宝の詰まった袋、悪いものを退治するための剣、輝く宝珠、打ち出の小槌を持たれています。右腕の一本は何も持たれていませんが、この手はお釈迦様の教えを法輪にしてお持ちになっているとされております。
三面大黒様のお功徳は
一、知恵の無いものは智者と成し
二、貧しく困窮するものには福徳を成し
三、多病のものには無病と成し
四、短命のもには長命と成し
五、悪心のものは善心と成す
とされ子の日の大黒様の縁日にはたくさんの参詣の方が圓通寺に訪れました。
子の日、ネズミは大黒様のお使いとして福を運んでくれます。
古くから一年のうち甲子(きのえね)の日は大黒様の縁日として大祭を営みます。
年に6回、暦の甲子(きのえね)の日は
令和2年は
1月22日(水)
3月22日(日)
5月21日(木)
7月20日(月)
9月18日(金)
11月17日(火)
となります。
大黒山 圓通寺
〒160-0018 東京都新宿区須賀町2
Tel: 03-3353-2744
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